みなさん腸内フローラという言葉を聞いたことはありますか?

私たちの腸の中にはたくさんの細菌が住み着いています。その数は100兆以上といわれています。驚きですよね?

最近よく聞く腸活、腸内フローラとは何なのか解説していきます。

腸内フローラとは?

腸内には100兆以上の細菌が住み着いています。こうした腸内細菌たちは、人間が食べたものをエサとして、互いに競い合い、助け合いながら生きる生態系を持っています。その細菌たちの生態系のことを腸内フローラと呼びます。

フローラはお花畑に近い意味を持ちます。100兆以上の細菌たちが腸の中でお花畑のように咲き乱れている、その全体を指すときに、「腸内フローラ」といいます。

腸内フローラの細菌たちが、便通を良くし、おなかの調子を整えることは古くから知られていました。

ところが最近、そんな一般常識をはるかに超えたレベルで、腸内フローラは全身の健康と美容、日々の暮らしに深く関わっていることがわかってきました。今世界中が腸内フローラの研究に取り組み始めています。アメリカ、ヨーロッパ、中国などでは数百億円規模の国家プロジェクトも進んでいます。

腸内フローラが様々な病気と関係していることが次々と報告されており、その勢いは加速しています。

やせ型、肥満型は腸内フローラが決める

日常の会話の中で「あの人はどんだけ食べても太らないよね」「私、食べるとすぐ太るの」という言葉を聞いたことはないでしょうか?最近の研究では腸内フローラの乱れが肥満体質の原因になるという驚きの研究結果が出ました。

実は肥満型の人はバクテロイデスと呼ばれるグループに所属する数種類の菌が極端に少ないことがわかっています。

私たちが食事をすると、バクテロイデスなどの腸内細菌が分解して短鎖脂肪酸を作り出します。

短鎖脂肪酸は天然のやせ薬ともいわれています。肥満は、脂肪細胞と呼ばれる細胞が内部に脂肪の粒を蓄え、肥大化することで起きます。放っておくと血液中の栄養分をどんどん取り込み続け、肥大化していきます。

この、脂肪細胞の暴走にブレーキをかけるのが短鎖脂肪酸です。

肥満型の人は、バクテロイデスが少なく、たくさんの短鎖脂肪酸を作り出すことができないため、脂肪細胞の暴走を止めることができず、太りやすくなってしまっているのです。

肥満型からやせ型に変える方法は?

肥満型の人はバクテロイデスが極端に少ないことがわかりました。では、このバクテロイデスはどのように増やすのでしょうか?大切なのは、「腸内細菌にエサを与える」という考え方です。バクテロイデスなどの短鎖脂肪酸を作る細菌たちは「食物繊維」をエサに生きています。食物繊維のほとんどは私たち人間には消化できませんが、短鎖脂肪酸を作る細菌たちはこれを食べ、短鎖脂肪酸の原料にもしています。

つまり食物繊維を摂取することで、バクテロイデスが増え、天然のやせ薬とも呼ばれる短鎖脂肪酸を多く作成できるようになり、肥満体質からやせ体質に変えることができるのです。

イヌリンは普段の食事や飲み物に入れるだけで、効率よく食物繊維をとることができるため、肥満体質の人は是非チェックしてみてください。

・肥満を防いでいるのは、腸内細菌が作る「短鎖脂肪酸」

・「短鎖脂肪」を作る細菌は食物繊維が大好物

腸内細菌が作る「エクオール」が美肌の秘訣?

腸内細菌が作る短鎖脂肪酸のほかにも腸内細菌が作る物質が私たちの健康を守る例は次々と見つかっています。

その一つが肌の健康を保つ物質「エクオール」です。

目尻のしわがみるみる改善する若返り薬があったら、、、そんな夢のような効果を持っているエクオールは腸内細菌によって作られています。

50代から60代までの約90人の女性に3か月間、エクオールを飲んでもらった実験では、エクオールを飲まなかった人はだんだん目尻のしわが深くなっていったのに対し、エクオールを飲んだ人はしわが浅くなっていったという研究結果があります。

エクオールを作れる腸内細菌がいるのは2人に1人

実はエクオールを作る腸内細菌は、誰もが持っているわけではありません。調査によるとエクオールを作れる人は日本人のおよそ2人に1人と言われています。エクオールを作れる人はエクオールを取り込む必要なく、すでにお肌のしわができにくい状態になっています。

自分はどちらのタイプなんだろう?と気になりますよね。


この検査キットを使えば、自分がどちらのタイプなのか判断できるので、気になる方はチェックしてみてね。

エクオールをつくる細菌の好物は大豆!

エクオールを作ってくれる細菌を持っていたとしても、その細菌が好物のエサを与えてあげなければ、元気がなくなってしまいます。エクオールはお肌だけではなく、更年期障害の症状である顔のほてりや骨密度の低下などを防ぐ働きがあります。エクオールがこのような多彩な効果を発揮するのは、女性ホルモンと似た構造を持っているためです。

女性ホルモンは女性の体を若々しく健康に保つ働きをしています。エクオールはこの女性ホルモンの代わりとして働き、それを補ってくれるのです。

実はエクオールは大豆イソフラボンの仲間です。ただし、大豆そのものには含まれていません。大豆の中に含まれるイソフラボンを、腸内細菌が変化させることで生まれます。そしてエクオールは、大豆の中に含まれるイソフラボンよりも高い効果を持っています。

つまり大豆に含まれる普通のイソフラボンを、腸内細菌がエクオールに変えることで、大豆を食べた時の健康効果が増すのです。

・肌のしわを改善するエクオールの原料は大豆に含まれるイソフラボン

・エクオールを作れる細菌は日本人の2人に1人しかもっていない

腸内細菌がアレルギーを防ぐ

日本人の3人に1人がかかっているとされている「花粉症」。重症化すると日常生活にも大きな支障をきたす「アトピー性皮膚炎」や「ぜんそく」。アレルギーは現代社会を悩ませている深刻な病気です。こうしたアレルギーは免疫が暴走することで起きます。

免疫細胞の暴走を止める働きがあるのは「制御性T細胞(Tレグ)」と呼ばれる細胞の働きです。Tレグは、ほかの免疫細胞の暴走を抑えるなだめ役をしている特殊な免疫細胞で、アレルギーや自己免疫疾患の根治を可能にする希望の光として、今世界中で研究が進んでいます。

なだめ役のTレグと攻撃役のT細胞はもとをたどれば同じ未熟なT細胞が変化したものです。未熟なT細胞は普通に成熟するとT細胞になります。ですが、短鎖脂肪酸の一種である酪酸を未熟なT細胞が取り込むとTレグに変化します。

前述でも述べた通り、短鎖脂肪酸を増やすには食物繊維を摂取することが大事です。

食物繊維を多めに摂取することで、腸内フローラが出す短鎖脂肪酸が増え、肥満予防だけではなくアレルギーの予防にも役立ちます。

・腸内環境の改善はアレルギー予防につながる

・アレルギー改善が期待される細菌たちは食物繊維が好物

腸内フローラが変われば「私」も変わる

腸内フローラ次第で太りやすい、太りにくいが変わったり、お肌の老化の速さが決まったり、アレルギー体質の有無が変わったりすることがお分かりいただけたでしょうか?

私たちが今まで個性だと思っていたものが、実は腸内フローラの個性も含まれていたことになります。

個性を決めているものが遺伝子ならば変えることは難しいですが、腸内フローラであれば、変えていくことができます。

やせ体質、アレルギー体質の改善を目指すなら、食物繊維を多くとる

しわ予防、若返りを目指すなら大豆を多くとる

腸内フローラの改善で理想の自分を目指してみませんか?